『未来の東京』戦略
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令和3(2021)年3月東京都知事1○新型コロナの猛威により、世界は今、100年に一度とも言われる未曽有の危機に直面しています。人類の英知を結集して、そして、都民・国民の皆さんの力を合わせて、ウイルスとの長い闘いに、何としても打ち克つ。そのために、都としてなすべきことに全力を挙げて取り組んでいきます。同時に、目の前に困難が立ちはだかる今だからこそ、我々が目指す理想はどこにあるのか、未来の東京の姿についても、展望していく必要があります。○歴史を振り返れば、我々の先人たちも、危機に直面しつつも、100年先を見通した事業に取り組んできました。第7代東京市長を務めた後藤新平は、関東大震災後、帝都復興院総裁として現在の東京の都市基盤の骨格を築き上げました。また、日本資本主義の父と呼ばれる渋沢栄一は、私利を追わず公益を図る「道徳経済合一説」を掲げ、東京市養育院の初代院長を半世紀にわたり務めるなど、多くの社会貢献活動に尽力しました。まさに今、叫ばれている「誰一人取り残さない社会」の先駆けです。「温故創新」。色褪せることない偉大な先人たちに学び、新しい時代を創造することが、今求められています。○コロナ禍にあって、世界経済の変化や第4次産業革命の進展は、スピードを更に増し、少子高齢・人口減少社会の進行もより深刻な状況が生じ、さらには、気候変動が人類の持続可能性を危機に晒しています。こうした我々が直面している課題に正面から向き合い、目指すべき「ビジョン」とその実現に向けた「戦略」を明らかにしたのが、この「『未来の東京』戦略」です。○デジタルテクノロジーを駆使し、新型コロナを乗り越えた「サステナブル・リカバリー」をあらゆる政策分野で実現していくことで、持続可能な社会を築き上げる。そのために、これまでにない踏み込んだ政策を、民間企業や国、区市町村とともに大胆に展開していく。「世界から選ばれる都市東京を築き上げる」という強い決意の下で、多くの「推進プロジェクト」を立ち上げ、実践していきます。○いつの時代も未来を切り拓くのは「人」です。子供が社会で大切にされ、笑顔で伸びる・育つ。長寿の方々が経験を活かし、いきいきと活躍する。女性、障がい者、外国人を問わず、一人ひとりが自らの意思で将来をつかみ取っていく。先人たちの精神を受け継ぎ、そんな「人が輝く」東京を創り上げていきたいと思います。○皆さんと力を合わせて、危機を乗り越え、「成長」と「成熟」が両立した明るい未来の東京を切り拓いていこうではありませんか。危機を乗り越え、明るい未来の東京を切り拓くために

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