『未来の東京』戦略
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(データと最先端技術を駆使した、東京版Society 5.0「スマート東京」を実現する)○例えば、ロボットによる高齢者の生活支援により、今後増加する一人暮らし高齢者の不安軽減につながる。また、ウェアラブル端末を用いたリアルタイムの健康診断や病気の早期発見による健康寿命の延伸、デジタルテクノロジーを活用した子供の個性や成長に応じた学び、環境技術を駆使した都市と緑が融合したまちづくりやゼロエミッション化など、都民のQOLや幸福度の向上にも寄与する。○こうした新技術の実装は世界中で進行しており、遠い将来の夢だと思われていたことが現実になる時代が目の前に来ているが、我が国のDXの遅れは深刻な状況である。今般の新型コロナとの戦いの中で、初期の段階から、感染経路追跡アプリの開発やオンライン授業の徹底など、ウィズコロナ時代の生活様式への速やかな移行に成功した国もある。○DXが人々のQOLを高め、国や都市の競争力を左右する大きな鍵となっている。東京は、現下の状況を一気にDXを進めていくチャンスと捉えて、あらゆる産業や生活の場面で、データや最先端技術を駆使した質の高いサービスが提供される、東京版Society 5.0「スマート東京」を実現するための大胆な取組をスピーディーに展開する。○21世紀の基幹的公共インフラである「電波の道」(「TOKYO Data Highway」)を民間と都の最強タッグで構築し、いつでも、誰でも、どこでも「つながる東京」を実現し、自然・気象、インフラ、人々の暮らし、経済活動などの様々なデータを集約・融合・解析・処理するプラットフォームを通じて、都民のQOL向上につながる幅広い分野のサービスを展開していく。○また、都庁自身のDXを進め、さらには、高いAIスキルを有する人材を戦略的に育成することで、「スマート東京」を強力に支えていく。(世界のモデル都市としての地位を確立する)○都市全体のスマート化は世界でも取組途上であり、東京というメガシティで成功すれば、世界中から羨望の眼差しを受けるモデル都市としてその地位は揺るぎないものになる。そして、Made in Japanの優れた品質や法的インフラなど世界的に信頼の高い日本・東京の強みを活かせば、「21世紀の石油」であるデータが世界中から集まり、新たなビジネスの創出にもつながる。○首都・東京は、誰もが快適で質の高い生活を送ることができる、活力に満ちた「スマート東京」へと大きく変貌を遂げ、「成長」と「成熟」が両立する明るい未来を実現するため、先頭に立って取組を進めていく。78

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