『未来の東京』戦略
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(「世界一オープンで、強い経済・金融都市」へと進化させる)○大切なことは、国を開いて、世界中の高度人材や有望な企業と切磋琢磨し、コラボレーションすることで、新しいイノベーションを生み出すことである。○外国人の滞在環境の整備や円滑な資金調達、高度な研究開発などにより、東京の弱みを強みへと大きく転換することで、「ビジネスするなら東京」を世界のスタンダードとしていく。そして、世界中の企業や高度人材、優秀な留学生、資金、情報などが自然と東京に集まる、「世界一オープンで、強い経済・金融都市」へと進化させていく。○首都・東京は、激化する国際都市間競争を勝ち抜き、東京が将来にわたって、日本ひいては世界経済を力強く牽引し続ける、「世界のトップランナー都市」としての地位を確立していく。○また、市場規模の大きさやヒト・モノ・カネの集積の強みがある一方で、経済活動における様々な規制や、英語が通じにくいといった外国人の滞在環境など、世界中から人材や企業を呼び込む上での課題が残されており、こうした面での魅力を高めていく必要がある。<「世界の都市総合力ランキング2020」(一般財団法人森記念財団都市戦略研究所)における経済及び研究・開発分野の指標ごとの順位>(激動の世界経済をリードする勝機がある)○新型コロナの影響に伴う経済の落ち込みや、政情不安等に直面する国・地域もある中、日本・東京が長年築き上げてきた社会の安定性や世界的な信頼をベースに、ビジネス環境や金融などの分野でプレゼンスを高め、さらに、アジア経済の成長を着実に取り込んでいけば、アジアの経済・金融の首都にとどまらず、世界をリードする存在へと一挙に躍り出ることができる。(東京のビジネス環境の魅力を高める)○東京は、我が国GDPの約2割(2019年度:107兆円)を生み出し、外資系企業は日本全体の75%にあたる2,428社(2019年)が立地するなど我が国経済の牽引役であるが、近年の実質GDPの年平均成長率についてアジア諸都市と比較すると、上海6.9%、北京6.9%、シンガポール2.9%に対して、東京は0.9%となっている。2位37位3位4位28位38位5位4位2位市場の規模市場の魅力経済集積人的集積ビジネス環境ビジネスの容易性研究集積研究環境イノベーション81

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