「未来の東京」戦略 version up 2022
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1⃝昨年3月、我々が目指す理想の未来を展望した「『未来の東京』戦略」を策定しました。東京の都市基盤の骨格を築いた第7代東京市長の後藤新平や、東京市養育院など多くの社会貢献活動に尽力した渋沢栄一。困難な中でも常に未来を見据えてきた偉大な先人たちに学び、新型コロナを乗り越えて「サステナブル・リカバリー」を実現することを掲げ、戦略を具体化する122の推進プロジェクトを盛り込んでいます。⃝戦略は作って終わりではなく、実行することこそが重要です。実証実験の繰り返しではなく、スピード感をもって社会実装につなげること、取組の中で生じた課題にアジャイルに対応し、内容をさらに高めていくことが求められます。⃝史上初めて一年延期となった東京2020大会は、困難な状況の中にあって、多くの方々の協力のもと、精緻な大会運営や徹底した感染防止対策によって、安全・安心に成し遂げることができました。世界から寄せられた信頼は、東京都の誇るべき財産です。加えて、大会を通じて共有された、人を守る「危機管理」の重要性と、人と人が理解しあい共に暮らす「段差のない社会」の尊さ。この大切な価値を、「都市のレガシー」として発展させていきたいと思います。⃝また、新型コロナとの戦いが長期にわたり、人々の暮らしや価値観には様々な影響が生じ、少子高齢・人口減少社会の進行も深刻化しています。世界では、気候変動への危機感等を背景に、脱炭素やデジタル化の潮流が大きなうねりとなっています。都民の暮らしを守るとともに、東京が「世界から選ばれる都市」となるためには、「『未来の東京』戦略」に掲げた様々な政策のバージョンアップを図っていかなくてはなりません。⃝この、「『未来の東京』戦略versionup2022」は、東京2020大会と、新型コロナとの闘いの中で生じた様々な変化変革を踏まえ、未来を切り拓く取組をさらに加速するものです。都民の皆さんとともに、「成長」と「成熟」が両立し、「人」が輝く明るい未来の東京の実現に向けた歩みをさらに進めていきます。令和4(2022)年2月東京都知事光り輝く「未来の東京」実現への歩みを加速する

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