首都移転に断固反対する緊急アピール
現在、衆議院の国会等の移転に関する特別委員会は、都民・国民の目の届かない、いわば密室の中で、現在3か所ある移転先候補地を1か所に絞り込むための最終的な検討作業に入っている。
この特別委員会では、良識ある委員による移転反対論が展開されている一方で、移転先候補地の選定をめぐる様々な駆け引きが繰り広げられ、破れた候補地のための手当ての方策まで議論されるなど、憂慮すべき状況が続いている。
一方、650億円もの巨費を投じて先月末に新首相官邸が完成し、さらに国会議員会館の建て替え計画が進められている。
引越しを本気で考える人が、はたして住まいの建て替えを行うだろうか。
国民の常識から見てかけ離れたこれら一連の動きは、政府・国会がこの問題に本気で取り組んではいない証左である。
誰も本気で信じない「無理・無駄・無意味な首都移転」論議を、国会が今日もなお引きずっていることは、都民・国民にとって大きな不幸であり、損失でもある。
21世紀を迎え、様々な国家的課題が山積するなかで、20兆円を超える莫大な費用を投じ、大規模な自然破壊を伴う首都移転に国民的な合意が形成されることはない。
本日ここに結集した我々一同は、ご列席いただいたご来賓様方のご支援を賜りながら、首都圏の3300万人の国民並びに全国の良識ある各界各層とともに、一層の団結を強め、首都移転の白紙撤回を改めて強く求めるものである。
平成14年5月21日 首都移転断固反対総決起集会
東京都議会
東京都
首都移転に断固反対する会
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