自動運転移動サービスに係る都の取組／デジタルサービス局

本日は、自動運転移動サービスに係る都の取組について、ご紹介します。

今見ていただいている絵は、都が描く、将来の街の様子です。真ん中に自動運転車が走っています。近い将来、ドライバーのいない自動運転車が身近になる日が来るかもしれません。

東京都が2021年3月に発表した「未来の東京」戦略では、2025年に無人自動運転移動サービスの実現を目指しております。

「未来の東京」戦略では、その実現に至るまでの工程も示しています。

2020年度の実証実験

都は、2018年度より自動運転移動サービスのビジネスモデル構築に関する実証実験の支援を行っています。昨年度は、西新宿と東池袋において1件ずつ実証実験を実施しました。

西新宿では、自動運転タクシーを活用し、一人で複数の車両の遠隔監視や、専用モバイルアプリからのオンデマンド配車の有効性などを検証しました。

乗車した方々からは、「自動運転装置の精度が高く、後ろから来たバイクにもすぐ反応するなど、感動した。」、「配車がスムーズで満足」などの声をいただきました。

東池袋では、ハンドルやアクセル、ブレーキペダルなどのない自動運転専用のEV車両を活用し、既存の公共交通と接続した運行や、デリバリーサービスにおける自動運転の実用性などを検証しました。

見学していた年配の方からは、「自分たちが元気なうちに走ってほしい」という声や、公園に遊びに来ていた親子連れの方々からは、は「かわいい」「かっこいい」などの声をいただきました。

2021年度の実証実験

今年度、西新宿エリアにおいては、2つの実証実験プロジェクトを行います。

西新宿は、「スマート東京先行実施エリア」として、５Ｇアンテナを搭載したスマートポールを設置し、都内他地域に先駆けて５Ｇネットワークの整備を促進しています。５Ｇは高速、大容量、低遅延などの特徴があることから、西新宿は、自動運転の円滑な運行を実現する上で有利なエリアになります。

一方、西新宿は、トンネルや高層ビル群による通信の不安定性や、路上駐車の多さなど、自動運転の実現を図るにはチャレンジングな環境にもあります。

東京都デジタルサービス局は、この西新宿において、2023年度の自動運転の事業化を目指しております。

1つ目のプロジェクトは、京王電鉄バスが筆頭となり、自動運転バスを活用し、車外カメラ画像やセンサー情報を５Ｇを使った大容量通信で送信し、遠隔監視に活用することなどを考えています。
また、顔認証情報を５Ｇで送受信し、将来の運賃支払いサービスを検証したり、アプリを活用して自動運転バスの位置情報や車内混雑情報をリアルタイムで提供したりします。

2つ目のプロジェクトは、大成建設が筆頭となり、自動運転タクシーを活用し、信号や道路に設置したセンサー情報を５Ｇで受信し走行に活用したり、トンネル壁面を改良し、タクシー位置の推定精度の向上を図ることなどを考えています。

どちらの実証実験も、今年11月から来年1月までに、2～3週間実施する予定で、一般の方々を対象に試乗会も行う予定です。ぜひ多くの方々に乗っていただきたいと考えております。

今年度の実証実験についての詳細は、決まり次第、HP等にて改めてお知らせいたしますので、ぜひ、楽しみにしていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。

※このブリーフィングは、2021年8月6日に実施されました。