学生内閣JAPANの未来ビジョン

Change Yourself,
Change The World.

-今日は学生内閣JAPANを代表して、副代表の大内さんに来ていただきました。内閣では、どのような活動をされていますか。

防災分野に興味があることもあり、内閣でも防災について取り組んでいます。学生内閣JAPANは、文部科学省、外務省、総務省、あとは防災省の4省から構成されています。その4省に入っている生徒は、その分野に思い入れがあったり、その分野で問題意識を持ったりする人が集まっています。

実は私は設立メンバーではなく、去年の2月の初めぐらい、ちょうどこの懇談会が立ち上がった直後で、高校生内閣(当時)という団体がメディアに出て、こんな活動をしている高校生がいるのだと知りました。すごく興味を持って、メールを送って、当時は防災にかかわる取組がなかったので、自分はぜひ防災についてやりたい、という気持ちを伝えて参加し始め、それからいろいろな活動を行っていくうちに、副代表になりました。

-防災分野について興味を持たれたきっかけは何ですか。

東日本大震災です。あの地震で親しい人を亡くしてから、地域の消防団に入ったり、災害支援ボランティアの活動をしたりするようになりました。また、小・中学校はなかなか勇気がなかったのですが、高校生からは自分を変えるチャンスだと思い、生徒会活動も始めました。生徒会活動をしているうちに、校外の活動にも力を入れるようになりました。

-学生内閣JAPANは初回のプレゼンでも「自分自身を変えて、世界を変えよう」とおっしゃっていましたね。懇談会では2050年の東京の未来について意見交換をしてきましたが、大内さんは、どのような未来が実現しているといいな、と思いますか。

内閣では、「自分たちが感じたこと・考えたこと」をもとに、高校生の目線で様々な社会問題を解決していく道を考え行動することをモットーにしています。自分たちが感じ、体験したことを通じて、自分にしかできないことがあると思っています。未来を考えた時に、「どんな考えも認め合い、自分自身にしかできないことを全力でやる」「問題意識を持ち、それを解決するために一人一人が考える場所・時間がある」ことを実現させたいです。

-そういった未来を実現させたい、と思ったのはなぜですか。

自分以外にも、内閣の中には色々な経験をした人たちがいます。防災面でいえば、将来同じような目に遭う人を増やさないように、自分の経験、逆境を武器にしていければ、と思ったからです。あとは、こういう活動をしていると、周りから批判されたり、格好悪く思われたりすることもあり、2050年には誰でも「おかしい」と思ったことはちゃんと言える世の中になってほしいです。自分たちのやっていることが成功していれば、未来の高校生や更に若い世代が思ったことをきちんと言えて、大人もそれを認めてくれるようになっている、と想像しています。自分たちがやめなければ、そのまま私たちは大人になっていくので認められるかと。

-2050年というと、大内さんは50歳ですね。その頃にはどういった生活をしていると思いますか。

日本を「世界で最も災害の多い国」から「世界で最も防災に優れている国」に変えたい、と思っていて、その実現のために、政治家になるのを将来の夢としています。2050年も、その理念を捨てずにやっていたいと思います。高校生内閣の中でも、色々な職業を目指している人がいます。

-職業の話が出ましたが、これからAIなどの技術が進歩することでなくなってしまう仕事もある、と言われています。高校生の皆さんが将来の進路を考えるときに、不安に感じることはありますか。

学校の授業でもAIの話が出ていましたが、その時に「3つの種類の仕事はなくならない」と教わりました。「クリエイティブ」「ホスピタリティー」「マネジメント」、自分で創造して進める仕事、思いやりが必要となる仕事、人をまとめたり人の気持ちを考えて行動したりする仕事の3種類です。また、AIやロボットは「1を100や1,000にする」ことは可能でも、「0から1をつくる」ことは人間にしかできない、という言葉を聞いて、自分の中で大事にしています。自分が経験したこと、辛いと思ったことを基に、問題意識をもち、その問題を解決させていく、ということを全力でやっていければいいと思っています。

-なるほど。では最後に、これから社会の主役となっていく若者として、今の大人へ期待することはありますか。

学生内閣JAPANとして活動をしている中でよく言われるのが、「今まではこうだった」「今までこうだったから変えることができない」という言葉です。ただ、今までそうだったから問題だったこともあるので、社会や時代の変化に応じて自分たちも変えていきたい、変わっていきたいと思って、日々活動しています。少しでも大人の方から支援してもらって、間違っていたら間違っているって言ってほしいですし、自分たちの活動が少しでも社会のためになっている、もしくはなるっていう未来性を感じてくだされば、応援してほしいと思います。