第5回 米中貿易摩擦の現状と影響について 遠藤誉氏、中林美恵子氏
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第5回 都庁マネジメント本部
日時
令和元年7月9日(火) 15:00~16:00
場所
都庁第一本庁舎7階小会議室
出席者
知事、副知事、東京都技監、政策企画局長、総務局長、財務局長、産業労働局長、戦略政策情報推進本部長 ほか
議題
米中貿易摩擦の現状と影響について
内容
外部有識者(中国問題グローバル研究所所長 遠藤 誉氏、早稲田大学教授 中林 美恵子氏)を招き、米中貿易摩擦の現状と影響について、講義と意見交換を行った。
講義の概要
遠藤誉氏:講義テーマ「米中衝突とファーウェイの真相」
- 米中対立の根幹はハイテク競争にある。中国はハイテク国家戦略「中国製造2025」を策定し、半導体、5G、宇宙開発に注力している。宇宙開発では既に米国を追い越している。5Gに関しては、ファーウェイが必須特許数世界一であり、標準必須特許を取る可能性が大きい。
- トランプ大統領がファーウェイ禁輸措置緩和に傾いたのは、「米中が戦争を始めると両方困る状況になるような、絶対に外せないビジネスチェーン」を構築してきた「中華の知恵」が背景にある。
中林美恵子氏:講義テーマ「米国の現状と中国の台頭」
- アメリカの政策コミュニティーには中国脅威論が広く共有されている。一方で、トランプ大統領が、「選挙に勝つにはどうしたらいいか」という視点で、物事を短期的に、近視眼的に決めているところが、現在のアメリカの一番根本的な問題であろう。
- アメリカは中国に農産物を大量輸出していることから、特に穀倉地帯で打撃が大きい。農家に補助金も配っているが、この地域でトランプ大統領支持率に低下の兆しが出てきた。これが、6月の首脳会談で中国に譲歩する動きにつながったのではないか。ただし会談後も省庁や議会ではファーウェイ制裁解除を骨抜きにする動きが活発だ。
【意見交換等】
東京都における米中貿易摩擦の影響などについて意見交換した。
記事ID:001-000-20231013-002963