第21回 江戸東京野菜のブランディング戦略について 大竹道茂氏、野永喜一郎氏
- 更新日
第21回 都庁マネジメント本部
日時
平成29年12月19日(火) 13:00~14:30
場所
都庁第一本庁舎7階小会議室
出席者
知事、副知事、教育長、東京都技監、政策企画局長、総務局長、財務局長、産業労働局長 ほか
議題
江戸東京野菜のブランディング戦略について
内容
外部有識者(大竹道茂氏 *江戸東京・伝統野菜研究会代表、野永喜一郎氏 *日本料理「日本橋ゆかり」二代目)を招き、江戸東京野菜のブランディング戦略に関する講義と意見交換を行った。
講義の概要
大竹道茂氏
- 江戸東京野菜とは、江戸から始まる東京の野菜文化を継承してきた、種苗の大半が自家採取又は近隣の種苗商により確保されていた、昭和中期までのいわゆる固定種の野菜等のことで、現在48品目が存在する。
- 例えば、練馬大根は5代将軍綱吉が尾張から種を取り寄せて育てさせたもの、江戸川区の小松菜は8代将軍吉宗が名づけたものといった歴史がある。
- 各地の小学校で、種(命)の伝達や収穫祭の開催など、江戸東京野菜を文化遺産として次世代に伝える取組も行われている。
- 地域の伝統野菜は、地域のおもてなしの食材である。野永氏やフレンチの三國シェフなどには食材として使って頂き、都庁食堂でもフェアを開催しているが、ブランディング戦略でさらに広めていっていただきたい。
野永喜一郎氏
- 練馬大根などの農家には、農地の相続や、収穫の作業が年配者には大きな負担になるといった問題があり、出荷量が限定される。
- 埼玉県ですばらしい滝野川ゴボウを作っている人がいるが、それでは東京都の地産地消には該当しないと言われる。江戸野菜、東京野菜、江戸東京野菜といったものをどういう定義付けをしていくのかの問題があると思う。
- 日本橋の飲食店が自ら江戸東京野菜を栽培する「にほんばし江戸野菜プロジェクト」を実施している。このプロジェクトでは大根などをデザインしたロゴマークを作っており、PRにはこうした取組も必要。
- これらの野菜は、新しい食材だと言っても良いと思う。これからも江戸の中心の日本橋から、料理を作って食文化を発信していきたい。
意見交換等
江戸東京野菜の魅力のPRや、差別化、高付加価値化などについて意見交換した。
記事ID:001-000-20231012-002014