都立競技会場等のバリアフリー化の取組/オリンピック・パラリンピック準備局
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[はじめに]この記事についてご留意いただきたいこと:
- 令和3年7〜9月に東京都メディアセンターで国内外のメディア向けに行ったオンラインブリーフィングの内容を、ウェブ上で読みやすいように編集して記事にしたものです。
- オンラインブリーフィングは日本語と英語の逐次通訳で行われました。そのため、スライドの中には英語のみで表記されているものもありますが、ご了承ください。
- 内容はブリーフィング時点のものであり、現時点とは事業内容等が異なる場合がありますので、ご承知おき願います。
都立競技会場等のバリアフリー化の取組
都立競技会場等のバリアフリー化の取組についてご説明します。
都立競技会場のバリアフリー
東京都は、東京2020大会に向けて、新規施設の7会場を整備し、既存施設の4会場を改修致しました。
誰もが使いやすい競技施設とするため、組織委員会が策定した、大会のためのバリアフリー基準である「Tokyo2020アクセシビリティ・ガイドライン 」を踏まえて、都立競技会場の整備を実施致しました。加えて、施設の整備にあたっては、障害のある方や学識経験者などからなる「アクセシビリティ・ワークショップ」を設け、いただいた意見等を聴取し、設計に反映しました。
アクセシビリティ・ワークショップでの意見を踏まえた整備事例を2つ紹介します。
1つ目は、車いす使用者席の分散配置です。「一般の観客と同じように、自分の見たい場所から席を選んで観戦したい」との声があり、車いすを使用する方が様々な場所から観戦できるように、サイトライン(車いす使用者の可視線)に留意しつつ、車いす使用者席を各方向・各階に分散して設置致しました。
2つ目は、トイレについてです。「混雑緩和のため、一つのトイレに機能を集中させず、機能を分散したトイレを配置してほしい」との声があり、利用者それぞれのニーズに対応した車いす使用者トイレや乳幼児対応トイレ、オストメイト対応トイレなど機能分散したトイレを様々な場所に配置しました。
このほか、わかりやすいサイン、建物やトイレ入口の音声案内など、都のアクセシビリティの取組を取りまとめた資料を東京都のHP に掲載しているので、ぜひご覧いただきたいと思います。
鉄道駅・道路のバリアフリー化
続いて、鉄道駅・道路のバリアフリー化について説明します。鉄道駅については、ホームから駅の出入り口まで段差なく移動できるよう、エレベーターの整備などを行いました。加えて、競技会場周辺の主要駅や空港アクセス駅を中心に、ホームドアの整備を促進しました。
道路については、競技会場や観光施設周辺を中心に、高齢者や障害者を含めた誰もが円滑に移動できるよう、歩道の段差解消や勾配改善、視覚障害者誘導用ブロックの設置などを行いました。
宿泊施設のバリアフリー化
続いて、宿泊施設のバリアフリー化について説明します。宿泊施設については、国内で初めて一般客室のバリアフリー基準を制定し、全ての人に快適な宿泊を提供できるよう、バリアフリー化を推進しました。また、宿泊施設のバリアフリー化に関する様々な支援を拡充し、一般客室のバリアフリー化を促進しました。
心のバリアフリー
最後に、心のバリアフリーについて説明します。パラアスリートが日常生活で周囲の方のちょっとした配慮で嬉しかったエピソードなどを、公式Twitterで発信しています(発信は、9月5日で終了しました)。視覚障害をお持ちのパラアスリートが、エレベーター内で、「何階にいきますか」と尋ねていただいて嬉しかった事例などを発信しているので、ぜひご覧いただきたいと思います。
大会開催を契機に、都は交通機関や公共空間のバリアフリー化を一層推進し、ユニバーサルデザインのまちづくりを加速させてきました。引き続き、バリアフリー化を推進し、障害者、高齢者、外国人など誰もが安全で円滑に移動し、安心して過ごすことができる魅力あるまちづくりを展開してまいります。
※このブリーフィングは、2021年7月30日と8月27日に実施されました。